新旧スチールカメラ/デジタルカメラ/交換レンズ-トキワカメラ

こだわり

地方都市の地場産業、地場資本の店舗型の小売事業、サービス業が

大手資本の大手店舗、大手チェーンストア形式の店舗に今迄の居場所を明け渡してきて久しい。

ここ大阪ミナミの繁華街も例外にあらずである。

飲食店も又、同じ様な傾向である。

小生が5〜6年前から立ち寄る鳥料理を専門とする個人経営のお店が、繁華街の中心部にある。

そこの店主は、小生が通い始めた少し前に割烹店から独立し、今の店舗を開いたそうである。

焼き鳥、鳥を主の具材とした鍋料理は、厳選された素材と、日々の店主の熱心な調理で美味であり、下世話なことだが非常にリーズナブルである。

小生が宴席を設ける折はよく利用させて頂いている。

店主とお弟子さん、お手伝いのお運びさんと少数精鋭の人員で夕刻より翌明け方迄営業をなさっている。

上記の由にいつも混み合っていて、店内は活気があり尚且つ割烹店で働いていたからか、細かいところ迄掃除がいき届いている。

何故か11時頃が空白の時間で、小生が一人の場合はその時間に行くことにしている。

昨年の初夏、店主が身体がきついので12時で店をあがり、後はスタッフに任せるとのことで数ヶ月の間、深夜に行くと店主不在の日々が続いた。

この店主のこだわりが見えたのは小生が通い始めてから現在に至る迄、お勘定の際必ず新券にてお釣りをくれる。

お客様より頂いた補助紙幣を使ったことがないのである。

年始のあいさつがてら深夜に立ち寄ってみた。

店主が料理支度している”今日は遅いんですね”と尋ねると”これからは閉店迄居ます”とこ返答。

小生のあくまでの想像であるが、

新券にこだわる人が料理や接客、店内の雰囲気にこだわらない訳がない。

他のスタッフでは出来なかったんだろう。

真実は本人に聞かなければ判らないが、小生が弊社の休日しか休暇を取らずオープン・ラスト迄居るのは、小生の細やかなこだわりなんだろう。